憲法九条を世界遺産に(太田光・中沢新一、集英社新書)

憲法9条と自衛隊の存在は矛盾している。その矛盾について宮沢賢治を手がかりに考えていくという流れだったが、ここは内田樹が言っているように、アメリカからみればなんらこの二つは矛盾していないし、この二つが同時に存在することで日本の国益に反する事があるのかという考え方のほうがしっくりするなと感じた。

それでも表題の「世界遺産に」という表現は、芸人としての感覚の鋭さが光っている。
本来ならば、このような言葉のセンスが政治家に求められる資質なのではないかと思うが。

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)