慧眼クアラルンプール

山崎ナオコーラ(文藝2006冬号)

「責任、という考え方は、「この世に必要な私」を信じる自分の、幻想によるものかもしれない。」という一文が心に残る。

低俗な例で情けないが、いつまでも残業している人は会社に必要とされている自分という幻想に逃げ込んでいるだけなのだと思う。

話は変わるが、『幻』という字は不思議な形だ。
『幼』という字の『力』の縦線がなくなっているところが、まぼろしと言う意味を表しているようで面白い。

人のセックスを笑うな (河出文庫)

人のセックスを笑うな (河出文庫)