ナショナリズムという迷宮
佐藤優の「ナショナリズムという迷宮」を読んでいたら、’思想’について面白い記述があった。
佐藤>当たり前だと思っていること「思想」で、ふだん私たちが思想、思想と口にしているのは「対抗思想」です。
思想とは気づきにくいもの、気づくには「思想」に対置する「客体」が必要。
佐藤優の言う「思想」の話を読んでいて、ふと思い出したのが平野啓一郎がブログで書いていた、小説で書きたいことのくだり。
平野>表題作の「高瀬川」に描かれた一夜の物語は、今時の最も「ありふれた」男女の交わりの風景だと思いますが、僕はそれを出来るだけ、丁寧に扱いたいと思っていました。
http://d.hatena.ne.jp/keiichirohirano/20061007
ありふれた風景こそ丁寧に扱うということは、普段気にしないことにこそ気を配り書き表す。そのためには自称に対する客体化が必要ということで共通項があると感じた。
さらに平野啓一郎はブラッド・メルドーに対するブログでも同様のことを繰り返し語っていた。
http://d.hatena.ne.jp/keiichirohirano/20061017
平野啓一郎は年下なんだよなぁ。。。
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