「ホルモー六景」(万城目学・角川書店)

マキメのすごい所は時間と空間を自由に横断する滑稽さにあると感じる。似たような作風には「夜は短し歩けよ乙女」の森見登美彦がいるが、森見と比較するとマキメのほうが意識しない奇妙さが強くでている。森見はある程度構造が作られているのだが、マキメは針金で出来た構造物のように、どのような組み立てられているのかわからない不思議さがおかしい。
また、つくづく感じるのが奇妙な物語を支えることの出来る京都の磁場の力だった。

ホルモー六景

ホルモー六景